これまで、仕事で外出先へ出かけることの多い方が抱える悩みの一つは、FAXの送受信でした。
インターネットが普及し、eメールを利用する人が増えたとはいっても、企業間のやりとりでFAXが全廃したかといえば、そんなことはありません。
これまでは外出先でFAXを送受信することができなかったので、営業担当者などは外出先からオフィスへ戻ってきてから受信した内容を確認したり、返信したりという時間が必要でした。
遠方の外出先へ出かける場合でも、FAXの送受信のために直行・直帰ができないこともあったのではないでしょうか。
コンビニエンスストアにはFAX複合機が置かれていますので、オフィスにいる社員に受信内容を送ってもらい、コンビニエンスストアで返信することは可能になりました。
しかし、外出先にコンビニエンスストアがあるとは限りません。
外出先ではコンビニエンスストアのFAX複合機を利用すると決めても、移動時間や移動のためのコストがかかる場合もあります。
このように外出先へ出向くことが多い方のFAX送受信の悩みを背景に、インターネットを使ったFAXサービスが登場し、成長してきています。
こうしたサービスを利用すれば、パソコンやスマートフォンなどのデジタル端末で送受信ができるようになりました。
本記事では、インターネットFAXの中でも外出先で手軽に送受信ができる、スマートフォンを活用したサービスに焦点を当て、お伝えします。
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目次
従来のFAXの大きな弱点「外出中に見られない」
FAX機を使用する従来からの方法の場合、何が困るかというと、一番に挙げられるのはやはり外出先でチェックできないことでしょう。
例えば、FAXのユーザーが営業職だった場合。
外出先でクライアントから携帯電話で「先ほど、契約書の修正したい部分についてFAXを送ったので内容を確認したら折り返してください」などと連絡を受けたら、どうしましょう。
契約書の内容ですから、同意の取れる内容に修正して、お互いに判をついて、早く成立させておきたい案件ですね。
しかし、外出先にいて内容の確認ができません。
極端な例ですが、自分が外出先から戻るまでに、競合他社が営業をかけて、気持ちが変わってしまったら困りますね。
この場合、外出先から会社に連絡をして、受信内容を確認してもらい、スキャンするなどしてデータで送ってもらえればいいですよね。
ただ、お昼休みの時間に送られた場合や、オフィス内にいる社員が多忙だった場合には後回しにされてしまうかもしれません。
営業担当者は、やきもきしながらオフィスからの連絡を待っていなくてはなりません。
契約書の修正が1度ではなく数回あったとしたら、気になって仕方がないですし、やりとりに時間がかかってしまいますね。
従来のFAXの大きな弱点は、外出先から見られないことといえるでしょう。
外出先でも使える！インターネットFAXとは？
これまでのFAXは専用機や複合機などを設置して送受信を行いますが、インターネットFAXは文字通りインターネットを使います。
IT技術の進化によって、インターネットを利用したサービスで送受信ができるようになったのです。
これまで、最大の弱点だった「外出先で使えない」ことを回避できるようになり、利用者は拡大しています。
インターネットFAXを外出先で使うには？
では、具体的にインターネットを使って外出先で送受信を行うにはどうしたらいいのでしょうか。
インターネットが利用できる機器ごとに具体的にお伝えしていきます。
パソコンを使う場合
パソコンを使ってインターネットFAXを利用する場合は、インターネットブラウザでサービス提供会社が用意したサイトにアクセスして利用するタイプと、eメールを利用してFAXの送受信を行うタイプなどがあります。
インターネットブラウザやeメール利用時にはもちろん、インターネット環境が必要です。
外出先へノートパソコンを持参している方なら、モバイルwifiルータやスマートフォンのテザリング機能を使ってもいいですし、カフェやコンビニエンスストアのwifiを利用してインターネット接続をすればFAXの送受信ができます。
スマホを使う場合
スマートフォンを使ってインターネットFAXを利用する場合にも、パソコンと同様にインターネットブラウザやメールを利用する方法があります。
そのほか、サービス提供会社の専用アプリケーションをインストールして、そのアプリケーションを操作して送受信をする方法もあります。
スマートフォンを使えるのであれば、外出先でも送受信に困ることはなくなりますね。
モバイル通信でも問題なく送受信ができますので、データ通信量や料金が気になる人も安心ですね。
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外出先でインターネットFAXを使う際の注意点
インターネット環境さえあれば、インターネットFAXのサービスを利用することができると分かりました。
外出先で利用する際にはあらかじめ知っておくといい注意点がありますのでお伝えします。
FAXを「送る」場合
インターネットFAXを送信する場合、原稿をデータ化する必要があります。
この場合、スマートフォンであればカメラを使って撮影することでFAX原稿として利用できますが、相手に送って読みやすい原稿データになるように撮影する必要があります。
その際は、インターネットFAXサービスの中でも「03FAX」などが持つ、撮影した原稿の「台形補正」や「画質調整」の機能を使うことで、読みやすいきれいな形で原稿をデータ化することができます。
パソコンを使ってインターネットFAXを送信する際の注意点としては、保管してあるデータを送信するのは簡単ですが、もともと紙の原稿を送るためにはスキャンするなどの手間がかかることを念頭に入れておきましょう。
複数人で使えるプランが必要
インターネットFAXが外出先でも便利に使えることをご理解いただけましたら、次は運用面を考えてみましょう。
サービスの提供企業は複数社あります。
ご自分の企業に合った方法で運営できるかという点にも着目してサービスを選択すれば、失敗は少ないでしょう。
個人事業主や、小さな企業で社長が営業担当者を兼ねて外出先で使いたいというような場合は、使う方ご自身が使いやすいと感じるインターネットFAXを選択するといいでしょう。
しかし、営業担当者が複数人所属するなど、外出先でFAXを使いたい方が複数いる場合は、インターネットFAXの1つの番号をID共有やメール転送を利用するなどして、外出先で利用できるのかも調べてみましょう。
外出先へ常に出かけている方の場合、社内と外出先のそれぞれで業務を行っている方の場合など、実際の稼働状況を想定しながら検討しましょう。
外出先でも使いやすいおすすめのインターネットFAXサービス
一口にインターネットFAXサービスといっても、それぞれが異なる特徴を持ちます。
インターネットFAX用の番号を東京と大阪のみの市外局番から選べるもの、全国の地方都市の市外局番から選べるものなど、番号1つとってもサービス内容は大きく異なります。
また、送信料金や受信料金も各社でバラバラです。
送信料金を指定枚数まで無料にしているようなサービスもあります。
インターネットFAXを選ぶ際には、前述のように外出先でどのくらいの人数が利用するのか、どのような方法が望ましいかなどの使用環境に加えて、送受信枚数などの使用状況を仮定し、その条件で概算金額を見積もってみるといいでしょう。
本記事では、おすすめのインターネットFAXサービスを2つ紹介します。
自社の使用方法を考えながら検討してみましょう。
03FAX
インターネットFAXサービスの「03FAX（ゼロサンファックス）」は、スマートフォンの利用者に便利なサービスです。
専用アプリケーションをスマートフォンにインストールしておけば、外出先からでも送受信をスマートフォン一つで完結させることができます。
03FAXはスマートフォン専用のサービスとして立ち上がったため、アプリケーションの機能が充実しています。
先に少し触れましたが、画像の台形補正やトリミングがアプリケーションの中でできるので、手元の操作で簡単に送信用原稿を作成し送信することができます。
スマートフォンのアプリケーションには画像が加工できるものもありますが、データを呼び出して加工して保存して、再びFAX送信用のアプリケーションに戻って…などと操作していると意外に時間が掛かってしまいます。外出先ではアポイントの間などでさっと短時間で作業ができるといいですね。
03FAXはAndroid端末でも、iPhoneでも使うことができます。
また、これまで、スマートフォンを使った利用方法をお伝えしてきましたが、03FAXはパソコンのインターネットブラウザからも利用可能です。
03FAXのインターネットFAX番号は47都市の市外局番と050番号の多くの番号から選択することができます。
気になる料金は、基本料金が1,280円で、送信料金は30秒ごとに20円、受信料金は無制限で0円です。送信料金は、1,000円で月500枚まで送信できる定額オプション「使い放題500」が用意されていますので、自社で毎月送信する枚数を調べてみて、収まるならお手頃価格で利用することができそうですね。
利用料金のほかに、初期費用5,000円が設定されていますが、年払いをすれば割引になります。
年払いであれば、月額基本料金1,280円のほかに、500枚程度送信を行う予定であれば1,000円プラスし、1ヶ月あたり6,080円と手頃な価格で毎月利用できることになります。
複数人がそれぞれの端末で利用する場合には、別途追加IDを作成する必要があります。
eFAX
eFAX（イーファックス）は、主にeメールを使って送受信を行います。
スマートフォン向けには専用のアプリケーション、パソコン向けにはウェブ上の専用ページも用意されています。
基本的にはeメールを使用して送信を行うので、普段からメールの送受信をしている方ならすぐに慣れて、簡単に利用できるのではないでしょうか。
メールにPDFやワードなどのファイルデータを添付することで送信することができ、同様に受信した内容はPDFデータで確認することができます。
最大で5つのeメールアドレスで同時受信できるため、オフィス内にいる社員も、外出先にいる社員も同時に内容を確認できる点も便利です。
また、eFAXでは全国57の市外局番から番号を選べます。
気になる月額料金は、1カ月間の送受信各150枚の費用込みで1,500円です。
151枚目以降は、送受信とも1ページ10円の料金がかかります。
まとめ
インターネットFAXは大変便利なサービスで、従来の方法で利用しづらい点をカバーしているだけでなく、紙を使わない「ペーパーレス」も実現できるので、紙やインク、トナーの購入費用をカットすることができます。
インターネット環境さえ整えられれば、意外に安価で始められますので、導入のメリットは大きいのではないでしょうか。
但し、選ぶのに迷うほど、多くの企業がサービスを提供しています。
本記事でご紹介したインターネットFAXサービスは両者とも無料でトライアルをすることが可能です。
興味を持たれたら、まず使用してみてから導入を検討してみてもいいかもしれません。
