現在、さまざまなシーンで利用されるFAX。
従来より家庭やオフィスで利用されてきたものから進化を遂げ、プリンターやコピー機・スキャナーとともに機能がひとつになった「複合機」も広く活用され、近年では使用せずともメール機能を利用して送受信が可能な「インターネットFAX」のサービスが多数展開されています。
では、これから企業や店舗でFAXを導入したいと考えた時、複合機とインターネットFAXのどちらを利用すると快適な業務に繋がるのでしょうか。
今回は複合機とインターネットFAXについて、それぞれのメリットとデメリット、インターネットFAXとは何か、またそのおすすめについて詳しく解説します。
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目次
複合機とインターネットFAXの比較
複合機とはコピー・プリンター・スキャナー・FAX機能がひとつになったもので、コンビニに広く設置されているコピー機を思い浮かべると分かりやすいのではないかと思います。
コンビニにあるものはオフィスの複合機に比べて、コンビニに求められる機能をより多く搭載しています。
オフィスの複合機はPC操作が苦手な人でも操作しやすく、家庭用のものに比べて大量の送受信に向いています。
また、番号だけでなく、インターネットFAXとして利用する場合はメールアドレスを打ち込むだけで、メールのように送受信が可能です。
複数の機能が複合されているのでオフィスには必須のツールが複合機といえるでしょう。
一方で、インターネットFAXとは、専用の機械を使用しなくても、ネット環境とPCやスマホなどがあれば、基本的にいつでもどこでも送受信が可能というサービスです。
国内外発の無料アプリなどもありますが、無料で利用できる範囲に限りがあるので、業務利用の場合はインターネットFAXサービス会社と契約する方が使い勝手がいいでしょう。
それらのサービスの多くは初期費用/月額費用/送受信料という料金・無料またはオプションで送受信できる枚数が各サービスごとに細かく設定されています。
契約すると番号が与えられ、アプリまたはブラウザを使用して送受信を行うと、PDFデータに変換・メールに添付されます。
初期投資が圧倒的に低コストで簡単に導入できるのが魅力といえるでしょう。
複合機のメリット
複合機にはコピー・スキャン・プリントなどオフィスに欠かせない機能が複合されているため、複合機1台で用途に応じて使い分けることができるのが一番のメリットといえます。
プリンター・コピー機などをそれぞれ設置する必要がないため、オフィススペースをコンパクトにまとめることができるのが複合機の一番の魅力と言えるでしょう。
また、オフィス用の複合機は高速での出力や読み込み・書類の綴じ方の設定までも可能なため、業務の効率がよくなります。
社内データの共有場所・ハードディスクとして一括管理する企業もあります。
複合機のデメリット・注意点
複合機のデメリットは、まず導入の際にコストがかかるということがあげられます。
複合機は購入だけでなくリースも可能ですが、どちらにせよ導入費用は高いといえるでしょう。
また、どれかひとつの機能が故障した際に、他の機能も利用できないケースが多く、すぐ修理できるというわけでもないため、故障時には不便です。
複合機はオフィスで必要な機能が揃っているのは便利ですが、専用機よりも性能・機能が劣るということもあります。
複合機を導入する際、どの機能をよく使用するのかを把握・検討しましょう。
専用機と複合機両方を導入する企業も少なくありませんが、コストがかかったり、複数台設置すると場所をとるというデメリットがあります。
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複合機で使えるFAX機能
複合機で使用することのできるFAXと一言で言っても、仕組みや使い勝手は様々です。
まずは複合機で使えるFAXの主な種類についてご説明します。
一般的なFAX
一般的なFAX機能とは、紙の書類をFAX機器から送受信します。
紙文化に慣れている企業にとっては使い勝手が良いでしょう。
ただし、デメリットが2点あります。
1つ目は、紙で送信するため、用紙代やインク代などのコストが掛かることです。
2つ目は、FAXで送信したい書類をFAX機まで持っていく必要があるため、外回りが多くオフィスにいる時間が短い人にとっては不便を感じる場面があるかもしれないということです。
また、他の人が使用している時は、その作業が終わるまで待っておかなければなりません。
PC-FAX
「PC-FAX」は、複合機とネットワークで繋いだパソコンのデータを、紙に印刷することなくFAXで送受信できる機能です。
そのため、用紙代やインク代を節約することができます。
複合機の前まで行かずに、自分の席からFAX送信の指示を出せるため、時間の節約にもなります。
また、FAXで送信するデータをわざわざ紙に印刷する必要がないので、書類紛失による情報漏洩も防ぐことができます。
「PC-FAX」を利用するデメリットとしては、電話回線を使用するということです。これは、次にご紹介する「複合機に搭載されたインターネットFAX」と異なる点です。
電話回線を使用することで、FAXでやりとりをする時には、通信料金が発生します。
もしFAX機能をたくさん使うことが予想されるのであれば、予め通信料金についても調べておくと安心です。
複合機に搭載されたインターネットFAX
複合機には、インターネットFAXに対応した機種があります。
複合機に搭載されたインターネットFAXの使い勝手は「PC-FAX」に似ています。
FAXで送信したい書類を出力せずに、パソコンから複合機に直接FAX送信の指示をする事ができます。
インターネットFAX搭載の複合機が、PC-FAXと異なるのは、FAXを送信するために使用する回線が「インターネット回線である」という点です。
電話回線を使用する「PC-FAX」は、FAX機能を利用する度に通信料金が発生します。
一方で、「インターネットFAX」は、FAX機能を利用しても通信料金は発生しません。
FAXの相手先がもしインターネットFAX機能付きのものを利用しているのあれば、メールアドレスや番号を入力してネット回線で送受信できるため、通信費用を削減する事ができます。
利便性が高いのは「インターネットFAX」
ここまでのご紹介で、「インターネットFAX」の利便性が高く、金銭面でもメリットが高いと思われた方も多いのではないでしょうか。
今後のFAX機能の導入を考えている方、あるいは既存のFAXを買い換えたい方には、「インターネットFAX」をお薦めします。
「複合機搭載のインターネットFAX」と複合機を使わない「インターネットFAX」を比較
「インターネットFAX」は複合機搭載のものだけではなく、複合機を使わないサービスもあります。
この項では、「複合機搭載のインターネットFAX」と複合機を使わない「インターネットFAX」の比較した点をご紹介します。
複合機を使わないインターネットFAXとは
ここまででご紹介したように、複合機搭載のインターネットFAXの場合、複合機本体を購入、あるいはリースをする必要があります。
一方で、複合機を使わないインターネットFAXは、インターネット回線とパソコン・タブレット・スマホなどの端末さえあれば、いつでもどこでもFAXを送受信することができます。
両者に共通するメリット
両者に共通するメリットとしては、以下の2つがあります。
1つ目は、FAXを送受信するコストが圧倒的に低いことです。
従来の一般的なFAXやPC-FAXの場合、電話回線を用いてのデータのやりとりのため、FAXを送受信する度に送受信代が発生します。
一方で、インターネットFAXの場合、複合機の有無にかかわらず、インターネット回線を用いてデータの送受信をするため、送受信の都度、通信費用が発生することはありません。(インターネット回線の契約料金は別途発生します)
2つ目は、用紙やトナー・インクなど消耗品代を節約できる点です。
インターネットFAXは、必要な時だけ印刷をすることができるので、不要な原稿を紙に出力する必要はありません。
そのため、インターネットFAXはペーパレス化を実現でき、かつ環境にも優しいエコなサービスだといえるでしょう。
複合機搭載のインターネットFAXのメリット・デメリット
複合機搭載のインターネットFAXのメリットとしては、複合機の他の機能と組み合わせて利用できることです。
インターネットFAXによって受信した原稿は、必要があればすぐに出力する事ができます。
FAXの送受信とプリントをワンストップでできるのです。
FAXの原稿をたくさん出力したい人には、複合機搭載のインターネットFAXがお薦めです。
一方、デメリットとしては、以下の2点が考えられます。
1つ目は、複合機の設置場所が必要となる点です。
複合機は小型化されてきましたが、小規模オフィスやSOHOが増えている現在、そのサイズは未だに存在感があり、配置や設置場所を考える必要があります。
2つ目は、複合機は購入あるいはリースをするための初期投資に、それなりの金額がかかるということです。
複合機を使わないインターネットFAXのメリット・デメリット
複合機を使わない、インターネットFAXのみで利用するメリットには、以下の3点があります。
1つ目は、導入コストが安価なことです。
複合機を購入あるいはリースする必要がないためです。
2つ目は、場所を選ばないという点です。
新型コロナウィルス感染拡大防止の施策から、国を挙げてテレワークが推進されていることも影響し、オフィスに通勤しない人も増えています。
複合機を使わないインターネットFAXなら、オフィスにいなくてもパソコンやタブレット、スマホなどの端末さえあればどこでもFAXを送受信することが可能です。
3つ目はスペースを取らないことです。
複合機を置くスペースを省略できるので、小規模の事業所やSOHOで働く人には嬉しいメリットではないでしょうか。
デメリットとしては、以下の2点が考えられます。
1つ目は、紙媒体を複合機を使わないインターネットFAXで送りたい場合、その原稿をスキャンする手間がある点です。
2つ目は、受信したFAXを印刷したい場合は、プリンターなどがある環境に移動しなければならない点です。
どちらも紙文化に慣れていない人にとっては大きなデメリットとなるかもしれません。
より経済的なのはどちらの方法?
それでは、より経済的なのはどちらなのでしょうか?
業務用複合機の場合、安価なもので60万円、高価なものの場合500万円を超えることがあります。
更に月々の基本料金、消耗品であるトナー代やインク代、電気代、保守契約をしている場合は月額の保守費用などがランニングコストとして発生します。
それでも、複合機は大量印刷に長けているので、たくさんの書類を印刷する必要がある業態や部門にとってはリターンが大きいでしょう。
一方で、複合機を使用しないインターネットFAXの場合、送受信費用が一定枚数まで無料というサービスを提供している企業が多いです。
月々で発生する基本料金も、最も安いプランで1,000円弱を打ち出している企業もあります。
送受信したFAXを紙に印刷したい場合は、別途印刷代等が発生しますが、枚数がそこまで多くないのなら、複合機を使用しないインターネットFAXの方が経済的だと言えるでしょう。
おすすめの法人向けクラウド型インターネットFAX
それでは、おすすめの法人向けクラウド型インターネットFAXサービスをご紹介します。
03FAX
はじめにご紹介するのが「03FAX(ファックス)」です。
03FAXでは、スマホアプリで全国主要47都市の局番を利用できます。
初期費用は5,000円と割高に感じますが、年払いすれば割引が。月額は1,280円(税抜)で、500枚無料送信のオプション1,000円を付けると月500枚までは追加料金無しで送信できます。
受信費用は無料・送信費用は約40円~80円と割高なので、毎月500枚ほどをコンスタントに送信する小規模オフィスや個人事業主などにおすすめのサービスです。
最大で30日間の無料トライアルも提供されています。
秒速FAX Plus・秒速FAX 送信
続いてご紹介するのが「秒速FAX Plus・秒速FAX送信」です。
「秒速FAX送信」は送信専用で、「秒速FAX Plus」は受信専用サービスです。
それぞれで契約する必要がありますが、アカウントは1つで利用できます。
「秒速FAX送信」は初期費用・月額ともに無料、受信不可で送信費用は1枚10円です。送信した枚数分にだけ料金がかかります。
「秒速FAX Plus」は初期費用1,050円、月額費用が498円/798円/980円の3つのプランがあり、送信不可で受信費用はプランごとに1枚8円/3円/無料となっています。
PCやスマホでの利用が可能です。送信は月額費用がなく、送った枚数分だけの費用がかかるという点が魅力です。
メッセージプラス
最後にご紹介するのは「メッセージプラス」です。
PC・スマホ利用が可能な多機能付きインターネットFAXサービス。
初期費用1,000円、月額費用は950円(税抜・年払い9,500円だと月々792円)です。
特徴的なのは、メッセージプラス同士だと無料で送受信できるという点。
また、機能面でも便利な「手書き機能」と「留守電機能」が搭載されています。
手書き機能は受信データを紙に出力せず、手書きで書き添えそのまま送信できるというものです。
紙に出力の必要がないため、手軽で紙やインク代の削減ができます。
また、メッセージプラスの番号はFAXだけでなく電話の番号でもあるため、応答できなかった電話は留守電機能で音声メッセージのまま聴くことができます。
FAX・電話機能ともに必要で人員コストを削減したい小規模オフィスや個人営業店などにおすすめのサービスです。
まとめ
今回は複合機とインターネットFAXサービスについて、それぞれの特徴とメリット・デメリット、おすすめのインターネットFAXサービスについて解説しました。
いつでもどこでもスマホやPCを利用して送受信ができるインターネットFAXは手軽でスムーズかつスマートです。
ぜひこの記事を参考に、自分の希望用途に応じたインターネットFAXサービスを選び、快適な業務を実現させてみてくださいね。