ペーパーレス化とは、その名の通り紙の書類を使わないことを指します。あらゆる書類をデータとして保存することで様々な面でメリットが得られるため、各企業では積極的にペーパーレス化を推進しています。2017年には領収書や請求書をカメラで撮影して電子化することが法律で認められたことから、国としてもペーパーレス化を推し進めていると言えるでしょう。
そこで、今回はFAXのペーパーレス化についてご紹介します。今後ペーパーレス化を進めたいと考えているのであれば、ぜひ参考にしてください。
目次
FAXをペーパーレス化する方法とは?
FAXのペーパーレス化の方法としては、インターネットFAXとペーパーレスFAXの2種類があります。ここでは、これら2つの方法の概要についてご紹介します。
インターネットFAXの利用
インターネットFAXは、電話回線ではなくインターネット回線を用いてFAXを送受信する方法です。
インターネットFAXを使うと簡単にペーパーレス化することができ、FAX関連の事務作業も大幅に減らすことができます。さらに、外出先でもスマートフォンを使ってFAXの内容が見られるなど、利便性も一気に向上します。
ペーパーレスFAXの利用
ペーパーレスFAXは、受信したFAXを用紙に印刷せずに、ボックスに保存できる機能のことを言います。保存したFAXはパソコンで取り出したりメールに添付したりすることができます。
しかし、FAXを自動保管するためにはパソコンの電源を24時間入れておかなければいけません。また、スキャナーや専用ソフトが必要な場合があることもデメリットだと言えるでしょう。
インターネットFAXの特徴
ペーパーレスFAXを用いている企業もありますが、多くの企業ではインターネットFAXを導入しているようです。そして、それにはやはりそれなりの理由があります。
ここでは、従来のFAXにはないインターネットFAXの特徴をみていきましょう。
送受信に紙が不要
インターネットFAXの特徴として、まず送受信に紙が不要だということが挙げられます。受信するときはもちろんのこと、送信するときにもデータをそのまま送れるため、紙に印刷してからFAX機に読み込ませる必要は一切ありません。
また、利用するサービスによってはアプリを使っての加筆や署名が可能です。完全ペーパーレス化も簡単に実現できると言えるでしょう。
もちろん、必要なFAXのみを選んで印刷することもできます。すべてのFAXを保管・管理しなければいけない場合と比べると、かなり効率的だと言えるのではないでしょうか。
仕分け作業が不要
FAXに関連した業務として避けられないのが、仕分け作業です。仕事で受け取るFAXには、取引先からのもの、お客さんからのものなどたくさんの種類があります。
それらをすべて仕分けしてファイリングする必要がありますが、一般的な紙のFAXの場合、これは大変な作業になります。実際、FAXの仕分け作業が後回しになってしまうことは少なくありません。
その場合に困るのは、後からFAXを見返す必要が出たときです。きちんと仕分け作業ができていないと、膨大な量のFAXの中から必要な1枚を探し出すのは非常に大変です。とくに古いFAXの場合は、見つからずに困ってしまうこともあるかもしれません。
しかし、インターネットFAXなら仕分け作業は必要ありません。わざわざ仕分けをしなくても、検索するだけですぐに必要なFAXを見つけることができるためです。もちろん送り手ごとにファイル分けすることはできますが、紙のFAXの場合とは違い必須ではありません。いざとなればすぐに検索できるので、時間があるときにゆっくりと仕分け作業に取り掛かることができます。
メールやカメラを使って手軽にFAX送信できる
一般のFAXを利用するときに手間がかかるのは、送信作業ではないでしょうか。手書きで書いたり印刷したりした紙をFAX機に読み込ませたりしなければならないため、それなりに時間がかかってしまいます。
さらに、送信失敗するともう一度読み込ませなければいけないため、きちんと送信されたことを確認しないと会社を出ることができません。このことが大きな負担となっている人もいることでしょう。
一方、インターネットFAXを使えばメールやカメラを使って手軽にFAX送信を行えるようになります。スマホのカメラで撮影した写真を取引相手などに送ることに対して抵抗がある人もいるかもしれませんが、最近のカメラは性能が良く、画素数は十分です。さらに、各種インターネットFAXサービスが提供するアプリの中には、撮影した文書を自動的に読みやすいように補正する機能が備わったものもあります。そのため、写真の質について心配する必要はあまりないといえるでしょう。
そして、きちんと送信されたかどうかもインターネットFAXならスマホで簡単に確認できます。万が一失敗した場合は、スマホからもう一度送信すればいいだけなので手間にもなりません。
なお、メールやカメラを使ったFAX送信については利用するサービスによって差があります。インターネットFAXと一口で言ってもサービスによって内容は異なるので、申し込み前に必ず確認するようにしましょう。
FAXのペーパーレス化によるメリット
そもそもFAXのペーパーレス化が必要なのかどうかと疑問に思う人もいるかもしれません。ここでは、FAXをペーパーレス化することによるメリットを1つ1つご紹介します。
紙の削減によるコスト削減
ペーパーレス化すれば、今までFAXの送受信に使用していた紙のコストがゼロになります。さらに、インクを購入する必要もなくなります。
紙やインクはそれほど大きなコストには感じられませんが、塵も積もれば山となるというように、毎日FAXを使う場合には長期的にみると大きな差になります。コスト削減を課題としている企業は多くありますが、その場合はFAXのペーパーレス化は真っ先に行いたい対策だと言えるでしょう。
また、紙やインクをセットするなどの手間がかからないのも大きなポイントです。細かな雑用が本業の妨げになってしまうことは珍しくありません。FAXの送受信に伴う負担を減らすことによって作業効率が上がる可能性もあるでしょう。
紙を扱わないことによる作業の効率化
従来のFAXを使う場合に必ずしなければいけない事務作業が、ファイリングです。毎日多くの送受信を行っている場合には、かなりの作業量になることは想像に難くないと言えるでしょう。さらに、万が一失くしてしまうと問い合わせなどの作業も必要になります。重要なFAXをなくした場合には、取引先やお客さんとの間でトラブルが発生する可能性も否定できません。
その一方で、インターネットFAXを使えばファイリングは全く必要ありません。さらに、必要なデータは簡単に取り出すことができます。これによって作業量はかなり減ると言えるでしょう。もちろん、データとして残っているので失くしてしまう心配はありません。万が一に備えてバックアップを取っておけば、抜け目はないと言えるでしょう。
オフィスに居なくてもFAXを扱う業務が可能
従来のFAXを利用する場合には、届いたFAXを確認したり相手にFAXを送信したりするときにはオフィスに戻らなければいけません。営業などで外出している場合にはFAXを閲覧することさえできず、緊急時には急いでオフィスまで戻ることになります。このことが作業効率の悪化につながることは言うまでもありません。
しかし、インターネットFAXを使う場合にはオフィスにいる必要はありません。スマホやパソコンがあれば、いつでもどこからでもFAXを閲覧・送信することができます。移動時間などを利用することもできるので、とても効率的です。
セキュリティ対策が万全
紙のFAXに慣れている人の中には、インターネットFAXのセキュリティについて心配する人もいるかもしれません。しかし実際には、FAXデータは暗号化して送信されるため、従来のFAXに比べてもセキュリティ対策はしっかりしており、情報漏洩などの可能性は低いと言います。
また、社内で情報管理をしやすいのもインターネットFAXならではです。紙で届くと社内の人間なら誰でもみることができますが、インターネットFAXならアクセス制限をかけることができます。企業によっては、非常に重要なポイントだと言えるのではないでしょうか。
FAXのペーパーレス化につながるおすすめサービス
FAXのペーパーレス化は、インターネットFAXを使うことで簡単に実現できます。
ここでは、ペーパーレス化を目指すにあたっておすすめしたいインターネットFAXサービスを2つご紹介します。
03FAX
03FAXでは、ドキュメントスキャナー機能を搭載しています。スマホのカメラで撮影した写真を自動的にFAX用に自動変換してくれるため、紙の原稿をFAXで送りたい場合にも一瞬で送信作業を終えることができます。もちろんPDFファイルやJPG画像の送信も可能なため、ペーパーレス化を無理なく実現することができます。
ペーパーレス化するにあたって、「インターネットFAXで送るよりも一般のFAX機で送った方が画質が良いのでは?」と思う人もいるかもしれません。しかし、03FAXの画質は非常にクリアで、その質は一般のFAX機を上回ると言います。従来のFAX機では文字潰れしてしまうような原稿でも、ドキュメントスキャナー機能を使えばきれいなFAXを送ることができます。これは、受け取る相手にとっても非常にありがたいのではないでしょうか。
そして、定額送信オプションを付けられるのも大きなメリットです。インターネットFAXを使って出費がかさむのは、送信枚数が多い場合がほとんどです。その点、03FAXの定額送信オプションを付ければ月々1,000円で毎月500枚まで無料で送信することができます。
毎日頻繁にFAXを利用する場合でも、送信枚数が500枚を超えることはそうありません。通信料について気にする必要はほぼなくなると言えるでしょう。
03FAX
https://03plus.net/03fax/
メッセージプラス
メッセージプラスの機能でとくに注目したいのは、手書き機能です。従来のインターネットFAXでは、届いたFAXに何かを書き足して返送する場合には一度印刷する必要がありました。そのため、受信・閲覧してから返送するまでにはタイムラグがあったことに加え、完全ペーパーレス化することはできませんでした。
しかし、メッセージプラスの手書き機能を使えば、届いたFAXデータにそのまま書き足すことができます。そのため完全ペーパーレス化を実現することができ、さらに手間もかからなくなりました。その日のうちに返送したいという場合でも、焦って会社に戻る必要がないのは大きなメリットだといえるでしょう。
また、料金の安さもメッセージプラスの嬉しいポイントです。月々950円で受信料無料となり、さらに年払いなら10カ月分の料金で1年間サービスを利用することができます。新規お申込時に年払いを選ぶことによって送信用サービスポイント3,000ポイント(FAX送信200枚分)が付与される点も見逃せません。
なお送信は1枚あたり15円ですが、メッセージプラス同士なら送信料無料となります。受信メインでFAXを利用する場合や主な相手がメッセージプラスを利用している場合には、かなりコストを抑えられるでしょう。
メッセージプラス
http://www.messageplus.jp/
まとめ
現在はどの業界においてもペーパーレス化が進んでおり、業務の効率化やコスト削減のためには欠かせないと言います。
FAXをメインで使っている場合にはペーパーレス化は難しいと感じるかもしれませんが、インターネットFAXを利用すれば簡単に実現できます。FAXで頻繁にやりとる業界であれば、インターネットFAXは必須だと言えるでしょう。
インターネットFAXは導入するのも簡単で、導入・運用がうまくいかずに挫折してしまうことはほぼありません。使い方が簡単なので従業員にもあっという間に定着するはずです。ぜひこの機会に、インターネットFAXの導入を検討してみてはいかがでしょうか。