テレワークの必要性が高まっている今、インターネットFAXに注目が集まっています。
今までは複合機やFAX機を使用して、FAXを送受信することが一般的でしたが、パソコンやインターネットが発達していくにつれて、PC-FAXやインターネットFAXを使った送受信方法が利用されるようになってきました。
その背景には、通常のFAXでは消耗品のコストがかかる点や、FAX業務の効率化などがあります。
便利でストレスなくFAXを使用できるように、ここでは、インターネットFAXとPC-FAXの違いについて解説していきたいと思います。
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目次
PC-FAXとは
インターネットFAXとPC-FAXの違いを解説する前に、まずは、PC-FAXと一般的なFAXの違いを紹介したいと思います。
PC-FAXと一般的なFAXとの違い
一般的なFAXは複合機などのFAX機を使用してデータのやり取りをします。
FAX機に紙の書類をセットして、送信先のFAX番号を入力し、電話回線を使って書類のデータを送受信します。
一方、PC-FAXは、複合機にパソコンを接続して利用するため、複合機に書類をセットすることもなく、FAXするために書類を印刷する必要もありません。
「FAX送信のために原稿を印刷して複合機にセットする」という手間を省けるのが、PC-FAXの大きな特徴です。
通信は電話回線を利用していることから、一般的なFAXと同じように、通話料が発生します。
PC-FAXを利用するために必要なものは?
既存の複合機がPC-FAXに対応していれば、インターネットFAXのように特に必要なものはなく利用できます。
しかしPC-FAXは電話回線を使用する為、パソコンと複合機を接続する必要があります。
接続するには有線接続か無線LANを使って接続します。
有線接続の場合は、USBケーブルを使ってパソコンと複合機を繋げます。
有線で接続すれば、インターネットの接続状況に環境が左右されないので、安定したインターネット状況で利用できます。
ただし、有線で接続できるのは1台のパソコンに限られます。
無線LANを使って接続する方法では、電波が届く範囲内であればどこでもパソコンから複合機が利用できます。
有線で接続するには1台に限られますが、無線LANで接続した場合には複数のPCから複合機に接続できます。
また、複合機がなくても電話回線があればパソコンでFAXを利用することができます。この場合、モデムを使ってパソコンと複合機を繋ぐことでFAXの送受信ができるようになります。
モデム内蔵のパソコンもありますが、最近は内蔵していないものの方が多いようです。
モデムを内蔵していないパソコンにはFAXモデムを利用することで接続できます。3,000円ほどで購入できるので、FAX用の機器を新たに導入するより安く利用できます。
PC-FAXの利用手順・注意点
PC-FAXを利用するには、事前に設定する必要があります。
複合機を電話線に繋げ、回線種別などの設定をして送信できる状態にします。
また、パソコンではドライバーソフトをインストールしておく必要があります。
Windowsは「PC-FAXドライバー」、macOSは「プリンタードライバー」をインストールします。
そして複合機とパソコンを接続すれば、PC-FAXとして利用できます。
PC-FAXを利用するときの注意点として、すべての複合機・パソコンでPC-FAXが利用できるわけではありません。
実際に利用できなかった例を3点ご紹介します。
1.既存の複合機がPC-FAXに対応していなかった。
PC-FAXに対応している複合機ではないと利用できません。
2.パソコンがmacOSでPC-FAXが利用可能だったとしても、複合機がWindowsのみ対応している。
複合機の中には、Windowsのみ対応したもの、WindowsとmacOS両方に対応したものがあるため、既存の複合機ではどのOSに対応しているか注意が必要です。
3.パソコンをアップグレードしたら、複合機がアップグレードしたバージョンに対応していなくて使えなくなった。
PC-FAXを利用していても、パソコンをアップグレードしたことにより利用できなくなることがあります。
パソコンをアップグレードする際には複合機がどこまで対応しているか確認しておく必要があります。
この3点のようにPC-FAXが利用できないケースがあります。
複合機とパソコンがPC-FAXに対応していて、さらに複合機とパソコンが接続して利用できるかの確認が必要です。
このようにPC-FAXは設定などが複雑なため、気軽に利用できるインターネットFAXとは違い、PC-FAXをスムーズに利用するには時間がかかるかもしれません。
PC-FAXのメリット
PC-FAX最大の利点は、無駄なプリントアウトが減ることです。
従来の方法でFAXを送信をする場合、パソコンから原稿をプリントアウトしてから複合機で送信するため、手間がかかりました。
PC-FAXなら、直接パソコンから送信できるため、一度プリントアウトする手間が省けます。
プリントアウトをしないので、原稿の修正も手軽にでき、紙やインクのコストカットにもなります。
ペーパーレスというメリットは、インターネットFAXと同じですね。
パソコンから直接送信するので、画質を落とすことなく、細かい文字も綺麗なまま送ることができます。
インターネットFAXでは、新たにFAX番号を作りますが、PC-FAXでは既存のFAX番号をそのまま利用できます。
既存のFAX番号を利用することで、取引先に変更を伝える手間が必要ないのは嬉しいポイントです。
インターネットFAXとは
インターネットFAXは、書類のやり取りを電話回線ではなくインターネット回線を使って行います。
インターネットFAXサービス会社と契約すると、FAX番号を取得できます。
そのFAX番号宛にFAXを受信すると、インターネットFAXサービスを提供する会社のネットワークを通して、デジタルデータに変換されます。
送信の場合も同様、サービス会社のネットワークを経由することで、相手先に送信することができます。
インターネットFAXは、大きく分けて2種類あります。
・FAXデータをクラウド上に保管するタイプ
・FAXデータを指定したメールアドレスに送受信するタイプ
どちらのタイプかは、利用するインターネットFAXサービスによって違います。
クラウド上に保管する場合、アクセス権がある人は誰でも確認でき、インターネット環境があれば場所や時間を問わず、いつでも確認できます。
指定のメールアドレスに送信される場合は、一般的なメールを扱うのと同じようにしてFAXを利用することができます。
この場合、FAXデータを社内システムにアップロードしたり、メールで一斉送信したりすることで、他の社員と情報共有できます。
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インターネットFAXとPC-FAXの比較
インターネットFAXとPC-FAX、一般的なFAXについて、大まかな違いを紹介してきました。
一般的なFAXよりもインターネットFAXやPC-FAXの方が、利便性が高いと感じたのではないでしょうか。
では次に、インターネットFAXとPC-FAXの違いについて、詳しくみていきたいと思います。
必要な設備の違い
インターネットFAXもPC-FAXも、パソコンを使ってFAXを送受信できることは同じですが、その通信経路は全く違います。
インターネットFAXはインターネット回線、PC-FAXは電話回線を利用します。
通信経路が違うので、必要な設備も当然変わってきます。
<必要な設備>
インターネットFAXは、インターネット環境とパソコンがあれば送受信可能です。
PC-FAXは、電話回線、パソコン、そしてPC-FAXに対応した複合機が必要です。
<設備の違いから考えられるメリットとデメリット>
PC-FAXは、電話回線を利用するため、通信環境は比較的安定しています。
しかし、オフィス内での移動や営業先への外出など、電話回線に接続できない場合は、PC-FAXを利用することはできません。
その点、インターネットFAXは、インターネット環境さえあればどこでも利用することが可能です。
今後は、テレワークが進んでいくと予想されるので、PC-FAXのように使用場所が限定されるものは大きなデメリットになる可能性があります。
料金体系の違い
インターネットFAXとPC-FAXの料金体系の違いについて、それぞれ見ていきましょう。
<インターネットFAX>
インターネットFAXサービスは月額の使用料に加え、送受信の枚数に応じた通信料がかかるのが一般的です。
多くの場合、月額使用料は1,000円前後。
受送信に無料枠があり、無料枠を超えた分は1ページにつき数十円といった加算体制であることが多いです。
サービス会社によって、さまざまな料金体系となっていますので、インターネットFAXの利用を検討する場合は、月に送受信をどのくらい行うのかなどの状況を把握することが大切です。
<PC-FAX>
PC-FAXは、電話回線使用料が主な費用です。
NTT東日本では、
・基本料金:2,300円~
・市内通話料金:8.5円(3分)~
・市外通話料金:20円(90秒)~
となっています。
備わっている機能の違い
インターネットFAXは、メールのようにFAXを送受信できる手軽さに加え、スマホアプリなどをインストールすることで、より便利になります。
外出先でも、インターネット環境があれば利用できますし、さまざまな編集機能を利用してFAXの返信も可能です。
一方、PC-FAXは、一般的には複合機に届いたFAXデータが接続されたPCで閲覧できるものなので、インターネットFAXのような「どこでも」閲覧できるといった手軽さはありません。
ただし、複合機によっては届いたFAXデータをクラウドに自動で保存する機能を備えたものもあります。
ペーパーレスなど共通するメリットもある
PC-FAXもインターネットFAXも、共通するメリットは、印刷不要の書類を印刷せずに確認できるという点です。
一般的なFAXは、強制的に印刷されるため、印刷用紙やインク、トナーなどの消耗品にコストがかかります。
消耗品の保管場所や発注作業など、FAXが印刷されるというだけで増える業務があり、そこにかかる人件費や消耗品費を考えると、軽視できないポイントでしょう。
また、PC-FAXもインターネットFAXも、パソコンを使ってFAXを送受信しますので、同時に多数の相手先にFAX送信することが可能です。
「お得意先にセール情報を一斉送信」といったことも容易に行うことができます。
どちらを選ぶべき?
電話回線しかない場合は、PC-FAXしか選べませんが、現代において電話回線しかないという状況は少ないでしょう。
PC-FAXとインターネットFAXの一番の違いは、使用場所が固定されるかどうかという点です。
PC-FAXは、複合機との接続が必要なので、複合機のそばで使用することになります。
それに比べて、インターネットFAXは、いつでも、どこでも利用できますので、PC-FAXと比べると利便性が高いです。
また、クラウド型のインターネットFAXサービスを利用することで、データをアップロードすることなく、複数人と情報共有することができます。
料金面では、まず初期にかかる必要が大きく異なります。PC-FAXを使うために複合機を新たに用意するとなると、高額な初期費用がかかります。
すでにある複合機をそのまま活かすためにPC-FAXを利用する場合は多いですが、現在複合機を持っていない場合はインターネットFAXを新規契約するほうがトータルの費用は抑えられる可能性があります。
新型コロナウイルスの影響で、今後はテレワークが広がっていく可能性は高いため、場所に縛られず利用できるインターネットFAXサービスの方が、これからの時代には適していると考えられます。
おすすめ法人向けインターネットFAXサービス
PC-FAXとインターネットFAXの違いを紹介してきました。より利便性の高いインターネットFAXに興味を持ったという方も多いのではないでしょうか。
ここでは、おすすめの法人向けインターネットFAXサービスについて紹介します。
03FAX
03FAXはスマホやPCのブラウザで利用できるインターネットFAXサービスです。
送受信したFAXのデータはクラウド上に保管されており、クラウドにアクセスすることで確認できます。
FAXを受信すると登録したメールアドレスに通知が来るので、確認漏れの心配もありません。
送信は端末内のデータを送るほか、スマホのカメラで撮影して送ることも可能です。
FAX番号はスマホやクラウド上の電話帳に登録している番号を使えます。
PC・スマホどちらでも利用できるため、オフィス内やテレワーク中はPCから利用し、外出中はスマホから利用、といったことも可能です。
03FAXでは、46箇所の市外局番を用意しており、オフィスがある住所に合わせて、市外局番を選ぶことができます。
月額使用料は1,280円で受信料金は無料、送信料は20円/30秒です。もし受信が主な用途であれば、月1,000円程度で利用できます。
追加オプション「使い放題500」(月額1,000円)を利用すると、送信が月500枚までは定額になります。
電話番号がついて最大30日間無料で使えるスタートキャンペーンは、受信制限なしで、送信は1日1回まで利用可能です。
一般的なFAXからインターネットFAXへの変更や、他のインターネットFAXから乗り換えを検討している場合はぜひ試してみてください。
eFAX
eFaxはEメールでインターネットFAXを送受信できるサービスです。
FAXを受信すると、PDFとしてEメールに添付されますので、パソコンとスマホのどちらのメールアドレスでも、インターネットFAXを確認することができます。
インターネットFAXを送信する際は、取得したFAX番号の前に国際番号を、後ろに指定のドメインを入力し、ファイルを添付。
通常のメールと同様に、件名とメッセージを記載すると、それがそのまま送付状となります。
添付可能なファイルは、PDF形式、Word形式、Excel形式などのオフィス系ファイルや、JPG、GIFなどの画像ファイルなど。
eFaxは月額1,500円、送受信共に月150ページまで無料で、151ページ目以降は1ページ(60秒)につき10円が加算されます。
月払いプランと年払いプランがあり、どちらも30日間の無料トライアルが適応になるので、通信速度や使いやすさなど確認できます。
取得できるFAX番号は幅広く、世界46か国、3500都市の市外局番を用意してします。
日本国内でも57都市の市外局番に対応しています。
日本以外の市外局番を取得できるので、日本国外にオフィスを持つ企業にもおすすめのインターネットFAXサービスです。
インターネットFAXとPC-FAXの料金比較
ネット経由のインターネットFAX、電話回線のPC-FAXではどのくらい料金に違いがあるのでしょうか。
実際に送信する際のそれぞれの料金を見ていきましょう。
《03FAX》
月額料金:1,280円
送信料:20円/30秒
100枚送信した場合の送信料は、60秒で1枚送信できるとして、4,000円になります。
月額料金と送信料を合わせると4,980円です。
ただし、追加オプションの「使い放題500」を利用すると月に500枚まで送信無料になります。この場合の月額料金は、2,280円です。
送信枚数が多い場合にお勧めのプランですね。
《eFAX》
月額料金:1,500円
月に150ページまで送信無料
151ページ以降からは1ページ(60秒)につき10円加算
100枚送信した場合の送信料は0円で、月額料金と送信料を合わせて1,500円になります。
追加料金がなく月に150枚まで無料で送信できるので、導入しやすいですね。
《PC-FAX》
NTT東日本を利用した場合、基本料金が2,300円〜かかります。
市内通話料金:8.5円(3分)、市外通話料金:20円(90秒)です。
PC-FAXを利用するには複合機も必要になります。複合機をレンタルした場合、月に5,000円から20,000円ほどかかります。
100枚送信した場合の送信料は市外通話を利用して20円/90秒で2枚送信できるとして、1,000円になります。
基本料金、複合機のレンタル代、送信料を合わせると8,300円以上かかります。
このように、複合機を利用するPC-FAXでは、複合機の費用が大きくかかります。
インターネットFAXの2社と比較してみると、インターネットFAXの方がコストをかけずに利用できることがわかります。導入コストが安い点も大きな魅力ですね。
また、インターネットFAXの中には〇〇枚まで無料というサービス付いているもありますので、送信数が多い場合はこの点もコストカットに役立つでしょう。
まとめ
いかがでしたでしょうか。
外出先や営業先、自宅などで、FAX内容の確認や送受信するには、やはりPC-FAXよりもインターネットFAXの方が、利便性は高いですね。
インターネットFAXは多くがスマホ対応しているため、外出先でも手軽にインターネットFAXを利用できます。
反対に、現在の複合機を使用したFAXの利便性を高めつつも、外出先等でのFAX利用が不要なのであれば、PC-FAXの方がコストを抑えられる可能性は高いです。
自社での利用形態に合わせて、PC-FAXか、インターネットFAXかを選択して、ぜひご検討ください。