働き方改革が進む今、時間や場所に縛られることなく働くために、オフィスなどを持たない企業も増えてきました。
そこで注目されたのがコワーキングスペース。そんなコワーキングスペースですが、共有スペースのため電話やFAXなどの固定回線を置くことができません。
その解決策として注目されているのが「インターネットFAX」です。
今回はコワーキングスペースでのインターネットFAXを利用する方法をご紹介していきます。
コワーキングスペースとは?
コワーキングスペースとは「Co(共有で)」「Working(仕事をする)」という言葉からできています。
レンタルオフィスやシェアオフィスでは個室のスペースがありその一角を借りて利用しますが、コワーキングスペースは図書館のようなオープンスペースで仕事をします。
ライターやデザイナー、起業家やフリーランスなど様々な職種の人が同じ場所で仕事をすることでコミュニケーションがとれ、新しく人脈や発想が生まれやすくなります。
コワーキングスペースの発祥はアメリカです。
2005年8月にサンフランシスコで開設した「Spiral Muse」、2006年3月にニューヨークでイベントとして開催した「Jelly」、2006年にシリコンバレーで開設した「Citizen Space」といったコワーキングスペースが誕生しました。
同時期に誕生したコワーキングスペースは急速に広まり、世界中に数を増やしました。
日本にコワーキングスペースが誕生したのは2010年です。
神戸の「カフーツ」がコワーキングスペースと2010年5月に名乗り誕生しました。
2010年8月には東京にも「PAX Coworking」というコワーキングスペースでき、数を増やしていきました。
日本では2019年8月時点で東京都を中心に全国で802施設のコワーキングスペースがあります。
コワーキングスペースの競争が進み、内装やインテリアにこだわったり、カフェがあったり、フィットネスやスパが併設されていたりと様々な特徴のあるサービスが増えています。
働き方改革の後押しもありコワーキングスペースはこれから増加していくでしょう。
シェアオフィスとの違い
コワーキングスペースとシェアオフィスの大きな違いは作業環境です。
オープンスペースで様々な職種の人と一緒にスペースを共有するのがコワーキングスペースです。多くのコワーキングスペースにはインターネット環境、オフィス家具、電源、プリンター、フリードリンクなどが完備されており、作業しやすく便利な環境になっています。
駅から近い場所にあるコワーキングスペースが多いので、駅近の高いオフィスを構える必要がないためコストを軽減できます。
日中や夜間、平日や週末だけなどの利用プランが複数あるので働き方に合わせて利用できます。
カフェで作業する代わりにコワーキングスペースを利用することもできていいですね。
一方でシェアオフィスは共有スペースとは別に各オフィスに個室があります。
コピー室や会議室などは他の企業と共有して利用することができます。
そのため、シェアオフィスはコピー機などの機器を個別に導入する必要がありません。
シェアオフィスによっては住所の貸し出しをしているところもあります。WEBや名刺に住所を掲載したい人は利用したいサービスです。
個室とは別にコワーキングスペースのようなオープンスペースがあるので、他のオフィスの人とコミュニケーションをとることも可能です。
定期的なセミナーやイベントを行なっているシェアオフィスもあるので、普段触れ合わない職種の方とも知り合いになれることもあります。
コワーキングスペースを利用するメリット
新たな人脈、発想が生まれる
様々な職種の人とコミュニケーションをとって新しいコミュニティを作れるのは、コワーキングスペースにとって最大のメリットです。
定期的にイベントを行なっているところもあるので、関わりのない職種の人と交流する機会も自然と多くなります。
低コストで利用できる
インターネット環境やプリンター、デスク、さらに月々の賃料などオフィスを構えると必要なコストが多々あります。
コワーキングスペースを利用すればこれらのコストはかかりません。
利用プランが選べる
月額プランかドロップインプランか選べるので、自分に合った形態で利用できます。
コワーキングスペースなら日単位のドロップイン利用で1,000円から3,000円、月単位なら10,000円から50,000円の相場で低コストで利用できます。
日中にオフィスで仕事をした後にコワーキングスペースで少し利用することもできます。
コワーキングスペースでFAXは利用できる?
多くの人と共有して利用するコワーキングスペースでFAXは利用できるのでしょうか。
利用するときの注意点や方法をみていきましょう。
コワーキングスペースは固定回線が引けない
コワーキングスペースは共有スペースになっているため、個別に固定回線を引いて電話やFAX機を置くことはできません。
仕事で固定電話が必要であったり、頻繁に利用する場合は注意が必要です。
コワーキングスペースによっては複合機が完備されていて利用できるところもありますがセキュリティ面が気になります。
コワーキングスペースでFAXを利用する方法はないのでしょうか。
主なFAX利用方法
固定回線が引けない場合、FAXを使うには「コンビニFAX」や「インターネットFAX」といった選択肢があります。
コンビニFAXの場合は、近くのコンビニにてFAX送受信ができます。
導入コストもかからないので、すぐに利用することができます。送信料金は1枚50円程度です。
しかし、1送信あたりの料金は割高なので、頻繁に利用する場合はコストがかさみます。
また、利用する際にはコンビニまで行く必要があり、多くの人が行き交うコンビニでは、書類の内容を見られてしまうなどセキュリティ面が気になるというデメリットもあります。
一方、もう一つの方法がインターネットFAXです。
インターネットFAXは、インターネット環境さえあればスマホやPCからFAXの送受信ができます。
固定回線がなく機械を導入できないコワーキングオフィスからでも利用できるため、コンビニFAXでは割高になると感じている方にもオススメのサービスです。
次の章にて、コワーキングスペースにおいてインターネットFAXの利用がオススメの理由を詳しくご紹介します。
インターネットFAXがおすすめの理由
インターネットFAXのメリット
初期費用、月額費用が安い
従来型の工程回線のFAXに比べて、トータルでおよそ70%もコストカットになると言われています。
インターネットFAXは導入コストも安く、月額1,000円ほどのサービスが多いため、低コストでFAXの利用を始められます。
また、送受信にかかる料金については、受信料金は無料のサービスも多く、送信料金も1枚10円〜20円程度で、コンビニFAXよりも安価に抑えられるサービスが多いです。
その場で送受信ができる
機械が設置されていないコワーキングスペースでもスマホ・PCでFAXの送受信ができます。
FAXを利用するのにコンビニに行ったりと移動する必要もありません。
FAXの送受信があるたびに仕事を中断することがないため、仕事の効率が上がります。
セキュリティが安心
コワーキングスペースは共有スペースでの作業のため、情報漏洩が心配です。FAXを紙で管理していると紛失してしまうこともあり、情報漏洩に繋がってしまいます。
一方、インターネットFAXは、自分のデバイス上でしかデータを閲覧できないため、漏洩のリスクを抑えることができます。
また、送受信の際の通信も暗号化されているため、簡単に漏れてしまうことはありません。
この他にも、インターネットFAXは、受信したらスマホに通知メールを送ってくれたり、スマホで撮影した画像をそのまま送信できたりと便利な機能が多く備わっています。
おすすめのインターネットFAXサービス
インターネット経由で送受信ができるインターネットFAX。
場所や時間を気にすることなく利用でき、仕事の効率もあげてくれます。
数あるインターネットFAXのサービスがありますが、今回は2つのサービスを詳しく見ていきます。
03FAX
03FAXは完全ペーパーレス化を実現し、ファイルだけでなく撮影した写真も送信することができます。
受信したFAXを編集アプリを使って書き込み、書き込んだ書類をそのまま送信することが可能でなので、わざわざプリントアウトする手間が必要ありません。
また、導入方法も簡単で、スマホやPCから登録して、専用アプリもしくはブラウザから利用することができます。
情報漏洩や不正利用防止のため、暗号化された通信を使用していますので、セキュリティも万全。コワーキングスペースでも安心して利用できます。
【基本料金】
初期費用 5,000円(税抜)
月額費用 1,280円(税抜)
送信料金 20円/30秒
受信料金 無料
年払いにすると初期費用が割引になります。
さらに03FAXの特徴として、定額オプションの「使い放題500」(月額費用 1,000円税抜)を利用すれば送信料金が月500枚まで追加料金がかかりません。送信を多く使用する場合は使い放題500を利用するとかなりお得になります。
申し込み時に0スタートプランを選択すれば、受信料無制限で送信は1日1回、最大30日間無料でお試し利用できます。
期間中に解約すると返金もされるので、インターネットFAXを試しに導入してみたい方はオススメです。
MOVFAX
MOVFAXも完全ペーパーレス化を実現できるインターネットFAXサービスです。
イメージ編集(スタンプ)機能で受信した原稿を、パソコンなどの画面上にて文字や図形の挿入、編集を行うことができます。
書き込むのにプリンターはもちろん、別に編集アプリをダウンロードすることも不要。
また、マイフォルダ作成機能で、受信したものを用途に応じて管理することができます。フォルダ作成することで、受信したファイルがすぐに見つけられます。
MOVFAXは2007年7月25日に個人情報保護措置を講ずる体制を整備している事業者等を認定する「プライバシーマーク」を取得しています。
FAXの送受信をするスマホ・PCとMOVFAXのサーバーの通信はSSLにより暗号化されており、こちらもセキュリティは万全です。
MOVFAXででは料金体系は2種類あります。
【スタンダードプラン】
月額料金 980円(税抜)
受信料金 月1,000枚まで無料、1,001枚からは8円/枚(税抜)
送信料金 全国統一1送信2枚まで8円(税抜)
初期設定費用 1,000円
1つのIDを使用するので、中小企業や個人事業主にオススメなプランです。
低コストなので短期間のイベントや個人での利用ができます。
また、利用基本料金が契約日から30日分割引のキャンペーンもあるのでお得に始められます。
【プレミアムプラン】
月額料金 3,980円(税抜)
受信料金 月1,000枚まで無料、1,001枚からは8円/枚(税抜)
送信料金 全国統一1送信2枚まで8円(税抜)
初期設定費用 1,000円
5つのIDが作成できるので、部門や担当ごとに管理が可能です。追加購入をすればIDをさらに増やすこともできます。
ステータス管理、ユーザー作成、FAX自動振分けなどあるので大人数で利用したい法人にオススメなプランです。
こちらも、月額料金が契約日から30日分割引となるキャンペーンが適応されます。
まとめ
固定のオフィスで働く概念が崩され、時間にも場所にも縛られずに働くスタイルに変わってきています。そんな働き方に合わせてコワーキングスペースやインターネットFAXが誕生しました。
特にインターネットFAXは、従来のFAXの煩わしさを解消した便利なサービスです。様々な特徴を持つサービスが提供されていますので、この記事などを参考に、あなたの働き方に合ったサービスを見つけて、是非利用してみてください。