ネット上でFAXの送受信を行うことができるインターネットFAXサービスをご存知でしょうか。
業種によってはFAXを頻繁に扱うという方も多いかと思いますが、FAXの送受信には専用の機器のほかに紙やインクなど消耗品などによって意外とコストがかかっているもの。
なんとかFAXにかかるコストを抑えられないかと感じている企業におすすめのサービスが、インターネットFAXサービスです。
今回紹介するPamFaxは、業界の中でも低価格でサービスを提供しているオンラインFAXサービスです。
PamFaxの特徴や料金体系、そしてどのような企業におすすめなのかなど、ご検討中の方向けに詳しくまとめました。
目次
PamFaxとは?
引用:PamFax
https://www.pamfax.biz/
PamFaxを運営するのはPam Consultという会社です。
ドイツのミュンヘンに近いウンターシュライスハイムに拠点を置く、個人所有のカスタムソフトウェア開発およびソフトウェアアウトソーシング会社です。
2006年創業のPam Consultは、世界中に向けてソリューションの開発を専門としており、PamFaxだけでなく、「PAMELA FOR SKYPE」や「Jimdo」などカスタムソフトウェアを開発しています。
PamFaxのポイントまとめ
・1ページ当たりの送信料金は9円〜と低価格
・Microsoft Windows、Mac、iPhone、iPad、Androidに対応
・DropBox、Box、Google driveへの取り組みサポート機能を搭載
・ベーシック・プランとプロフェッショナル・プランは個人FAX番号選択可能
・複数のクライアントへ同時送信
・利用できるテキストファイルは100種類以上
・契約後、送信が3ページ分無料
主にこれらの点がPamFaxのアピールポイントとなっています。
ベーシック・プランとプロフェッショナル・プランではFAX番号を取得できますが、残念ながら、日本の国番号を持つFAX番号は取得できません。
クライアントへFAX番号を伝える時は、説明が必要になる場合があるかもしれません。
PamFaxの特徴
PamFaxの大きなメリットは
・低価格に設定された月額料金
・利用可能なデバイスが多い
という点です。
一方、PamFaxのデメリットは海外の企業であるため、日本語対応が不十分であるところ。
ここではPamFaxの特徴について紹介します。
月額料金・送信料金が安い
PamFaxは
・オンデマンド・プラン
・ベーシック・プラン
・プロフェッショナル・プラン
の3つのプランに分かれています。
<オンデマンド・プラン>
月額料金無料で1ページ12円から送信でき、受信することは出来ません。
機能に制限はあるものの、月額無料ということから、「送信が主な使用目的であればオススメのプラン」と口コミでも評判です。
<ベーシック・プラン>
月額507円で使用可能で、受信は無制限で無料。
送信は1ページ12円~。
こちらは月額費用を抑えつつ、おもに受信に使いたい方には評判のプランです。
<プロフェッショナル・プラン>
月額764円で、ベーシック・プランと同様に受信は無制限で無料。
送信は1ページ9円~。
受信無料、送信1ページ9円という価格設定は、他社ではなかなか見られないようなかなり低価格のサービスとなっています。
各種デバイスで利用可能
PamFaxはMicrosoft Windows、MacOSX、iPhone、iPad、Androidに対応し、Dropbox、Box、Google Driveへのサポート機能がついています。
また、100種類以上のファイル形式をFAXで送受信できるようになっており、
・PDF – Adobe PDF
・PS – Adobe PostScript
・MicrosoftのWord、Excel、PowerPoint
・JP2
・JPEG
・JPG
など、ほとんどのファイル形式に対応可能です。
この点は口コミでも評判がよく、PamFaxの強みと言えるでしょう。
【注意点】日本語対応が不十分
PamFaxは海外の企業が提供しているインターネットFAXサービスですので、公式ホームページは基本的に英語表記です。
問合せフォームもありますが、運営会社が海外ですので日本語での問い合わせに対して十分に対応できない可能性があります。
分からないことやトラブルが起こった時に、英語に苦手意識がある方は苦労する可能性がある、という口コミも見受けられました。
とはいえ、PamFaxのこの価格は魅力的ですし、ある程度の英語なら理解できるという場合なら非常に魅了的なサービスです。
PamFaxの料金
改めて、低価格で評判の料金体系について詳しく紹介したいと思います。
料金体系
前述したとおりPamFaxの料金体系は
・オンデマンド・プラン
・ベーシック・プラン・
プロフェッショナル・プラン
の3プランです。
<オンデマンド・プラン>
月額費用など一切かからず、送信した枚数のみ料金が加算されるプランです。
FAX番号はなく、送信済みFAXは30日間保管され、送信は1ページ12円から利用できます。
口コミや利用者の感想を見ると、送信を月に数回行う目的で契約するユーザーが多いようです。
<ベーシック・プラン>
月額費用が507円で、受信は無制限に無料。
無料でトライアル用のFAX番号を取得でき、FAX受信の専用番号として使用するようです。
FAX履歴は30日間保管され、送信は1ページ12円から利用できます。
送信枚数は少なく、受信がメインのユーザーにおすすめです。
<プロフェッショナル・プラン>
月額費用764円で、受診は無制限で無料。
送信は一か月あたり20ページまで無料です。
専用のFAX番号を取得でき、FAX履歴も無期限に保管されます。
ちなみに、このプランの場合送信1ページあたり8円と公式ホームページでは記載されていますが、実際の請求では1ページあたり9円の請求となっているようです。
送信は1枚9円~
FAXの受信は全て無料となっていますが、送信は1枚9円から費用がかかります。
PamFaxはチャージシステムになっており、FAXを送信するためには、PamFaxクレジットの購入が必要です。
そのため、PamFaxでは利用件数に応じたクレジットパックを購入しなければなりません。
・クレジットパック1(1,280円):ボーナスクレジットなし PamFaxクレジット1,280円(12円/1ページ)
・クレジットパック3(6,402円):ボーナスクレジット5% PamFaxクレジットは6,722円(12円/1ページ)
というようなシステムになっており、クレジットパックで購入する金額が高いほど、ボーナスクレジットが上がり、1ページ単価が下がるようになっています。
最も高額なクレジットパック8は、ボーナスクレジットが33%分も付与されるので、大量使用する予定のある方にはオススメです。
クレジットパック8の金額は公式サイト上では明確に記載されていませんが、付与されるPamFaxクレジットとボーナスクレジットから逆算すると、およそ126,000円であると思われます。
PamFaxを利用するにあたっての注意点は「送信時間が60秒ごとに1ページ」とカウントされる点です。
同じ枚数を送信したとしても、通信環境によってはページ数が変わる可能性があります。
また、送信する国によっても料金が変わってきますので、PamFaxを利用する前に、どこの国とやり取りが多くなるのかを把握する必要があります。
PamFaxの評判・口コミ
ここではPamFaxの評判と口コミを紹介します。
・送信を行わないので受信無料プランを使っているが、とても安く済んでいる
・海外企業のため日本語対応が行き届いておらず、公式サイトでも時折英語表記の部分がある。ヘルプページなども日本語対応していない部分があり、困ったときにすぐに解決できないおそれがある
・PamFaxのアプリは英語のみの対応で使いづらい。また、iPhone版アプリは文字が小さくて読みづらい。
このように、料金面では満足している方もおられますが、日本語に完全対応していない点に対する不満の声も多くありました。
前述の通り、PamFaxは海外企業が運営していることもあり、トラブルやわからないことがあった時には、英語で対応となります。そのため、英語に苦手意識のある方には少しハードルが高いかもしれません。
PamFaxがおすすめな企業とは?
口コミや評判、日本国内のFax番号が取得できない点を考えると、PamFaxは日本に拠点をおく企業にあまりおすすめできないサービスです。
日本以外の国際番号を使ったFAX番号になるため、怪しい番号だとと思われてしまう可能性は拭えません。
しかしながら、PamFaxはヨーロッパを中心とした世界31か国のFAX番号を取得し、各国で複数の市外局番を提供できる体制になっています。
そういった点から、海外に拠点を置く企業や、海外企業をクライアントとしている企業にとって、PamFaxはかなりの低価格で利用できますし、利便性は高いと思います。
PamFaxを利用する場合は
・どういった用途で使用するか
・どこの国のクライアントとやり取りするのか
という点が重要になってくるでしょう。
PamFaxとあわせて検討したいインターネットFAXサービス
PamFaxの他にも色々なインターネットFAXサービスがありますので、ここではPamFaxとあわせて検討したい企業を紹介します。
03FAX
03FAXは国内企業が提供するインターネットFAXサービスです。そのため日本語対応や日本語でのサポートなどといった面は全く心配が要りません。
03FAXの魅力の1つは、FAX番号を変更せずにインターネットFAXサービスを利用できる点です。これは番号移転(ナンバーポータビリティ)というオプションによって提供されている機能で、一定の条件を満たすFAX番号であれば、そのままの番号で03FAXを利用することが可能です。
もちろん、新規でFAX番号を取得することもでき、関東周辺、札幌、名古屋、大阪、仙台、京都などの市外局番を用意しています。
基本料金は初期費用5,000円で月額980円(税別)。
受信は何枚でも無料で、送信は20円/30秒となっています。通常の送信料金はやや割高なのですが、月額1,000円(税別)のオプション「使い放題500」を利用すると、送信500枚までは追加料金が発生しません。
メッセージプラス
インターネットFAXサービスを提供するメッセージプラスは
・月払いプラン:950円/月(税別) 登録事務手数料 1,000円(税別)
・年払いプラン:9,500円/年(税別) 登録事務手数料 無料
の2プランがあります。両プランとも受信料は無料、送信料は15円/枚または15ポイント/枚です。
珍しい特徴として、メッセージプラス利用者同士での送受信は無料となっています。やり取りの相手がメッセージプラス利用者であれば、かなりお得に送受信できるのではないでしょうか。
その他、メッセージプラスの特徴としては、
・手書き機能
・クラウドと連携
・留守電機能
・FAXの確認にパスワードが必須
・年払いプラン契約初年度のみ、送信用サービスポイント3,000ポイント(FAX送信200枚分)が付加。
という点があげられます。
まとめ
PamFaxは公式サイトが基本的に英語表記であることから、
・説明が読めず使い方を理解するのが大変
・トラブル時の対応に困る
といった声が口コミで多数見られます。
ベーシック・プランやプロフェッショナル・プランは一度契約すると「契約期間が過ぎるまで解約ができない」という点も口コミの評判が低くなる要因の1つです。1か月から利用可能なインターネットFAXサービスが多い中、この縛りは大きなデメリットになります。
また、日本のFAX番号を取得できない点もデメリットです。
しかしながら、ベーシック・プランは月額507円、プロフェッショナル・プランは月額764円から利用可能で、受信は無制限で無料という点は、PamFaxの魅力の1つ。
送信も1ページ9円からという価格は、他のインターネットFAXサービスではあまり見られません。
英語に苦手意識がなく、FAX番号にもこだわりがないという場合は、ぜひ検討してみてはいかがでしょうか。