在宅勤務中でも会社のFAXを送受信できるインターネットFAXとは?

近年、働き方改革の推進に伴い、在宅勤務を採り入れる会社が増えてきました。さらに2020年4月現在、新型コロナウイルスの流行により、急遽在宅勤務を開始した企業も多くあります。

しかしながら、「自社では業務にFAXが必須だから、在宅勤務はできない」と在宅勤務の導入を諦めている会社もあるかもしれません。

通常のFAXは会社に敷設された電話回線を利用して専用機器から送受信するものであるため、当然といえますね。

そこでおすすめしたいのが、在宅勤務の際に自宅でもFAXが使える「インターネットFAX」です。

 

自宅で会社のFAXが使える「インターネットFAX」

インターネットFAXとは、インターネット回線を利用してFAXが利用できるサービスです。

従来の固定電話回線によるFAXは、画像を電気信号に変換することによって書類を送ることができる仕組みです。

インターネット回線を利用するインターネットFAXでも、これまでと同じようにFAX番号を使って書類の送受信を行いますが、画像を電気信号ではなくデジタルデータに変換して取り扱うことになります。

 

ネット環境があればFAXを送受信できる

インターネットFAXは、インターネット環境とインターネットに接続可能なパソコンやスマホなどがあれば利用できますので、在宅勤務の際にも会社の電話回線や専用機器を介さずに会社宛てのFAXが送受信できます

相手先もインターネットFAXを利用している必要はありません。

インターネットFAXサービスを申し込むと、通常のFAXと同じように専用の番号が付与されますので、相手先からはこれまでと同じようにその番号宛てに送信してもらいます。

相手先が通常のFAXから紙原稿で送信した書類は、インターネットFAX用番号で受信する際にデータ書類に変換されることで、パソコンやスマホでの確認が可能になります。

逆に通常のFAXを利用している相手先にインターネットFAXから送信する場合、こちら側から送信したデータ書類が、相手先のFAX機器では紙に出力されて届きます。

このように、実務上はこれまでのFAXと同じ感覚で利用できますので、在宅勤務であっても会社で取り扱う従来のFAXとほぼ同じように利用できるのです。

 

複数人でFAXを管理できる

電話回線によるFAXであれば会社に備え付けの専用機器や会社の代表FAX番号を共有して利用・管理しますが、インターネットFAXサービスを利用する場合は基本的に1つのアカウントに1つの番号が割り当てられます。

会社でFAXを受信した場合、特定の担当者だけが確認するのではなく、複数人で確認したい場合もあるでしょう。

そのような場合はID追加サービスなどを利用すれば、複数人でFAXを管理することが可能になります。

在宅勤務でFAXを利用する社員が複数人いる場合であっても、同じ書類をクラウド上で共有して管理しながらそれぞれの自宅で確認することができるのです。

 

プリンターもスキャナーも不要、データをそのまま送信

在宅勤務をするにあたって、FAX専用機器はもちろん、プリンターやスキャナーといった設備が自宅にないという方も多いでしょう。

インターネットFAXの場合、元々データで作成した書類であれば、FAX送信のために紙に出力したりスキャンするといった必要はなく、在宅勤務で使うパソコンやスマホ上でデータ書類をそのまま送信することができます

急遽在宅勤務をする必要に迫られたような場合でも、慌てて設備を揃えなくてもすぐに利用できるので安心です。

 

インターネットFAXのメリット

実は、インターネットFAXは専用機器などのない在宅勤務において導入しやすいだけでなく、会社へ導入することにも大きなメリットがあります。

 

コストカットにつながる

通常のFAXの場合、FAX用の電話回線の敷設から専用機器の設置・維持管理、紙やインクといった消耗品など、導入から運用まで様々なコストが発生します。

インターネットFAXであればこういった設備が不要になるため、基本的にはサービス利用料金と利用した分の通信費のみで済むことになります。

在宅勤務で利用するために設備を整える費用が不要なだけでなく、会社のFAXをインターネットFAXに切り替えることは長期的に見ても大幅なコストカットにつながるのです。

 

原稿をデータで管理できる

先述したように、インターネットFAXを利用することによって、FAX送受信で取り扱う原稿をデータの状態で管理できるようになります。

特に頻繁にFAXを取り扱う会社では、紙原稿の保管場所の確保や、管理の手間、紛失や情報漏洩の危険性への対処などが担当者の業務を圧迫していることもあるでしょう。

こういった負担やコストを軽減し、FAXにかかる業務の大幅な効率化が期待できるのです。

もちろん、在宅勤務で紙原稿を取り扱う際のリスクや管理の難しさを考えてもメリットが大きいといえます。

 

在宅勤務時にも便利な機能

この他にも様々なメリットのあるインターネットFAXですが、特に在宅勤務時に便利な機能を2つご紹介します。

 

複数人で登録

複数人で登録できるサービスを利用すれば、在宅勤務している社員の間でも必要に応じてFAXを共有し、管理することが可能です。

同じFAXを在宅勤務中の複数の社員で確認したい場合は、IDを追加するオプションなどを利用することで、同一番号で受信したFAXを異なる端末から確認できるようになります。

または、会社で受信したFAXを在宅勤務中のしかるべき担当者に振り分けたい場合は、FAXの内容などに応じてあらかじめ設定したフォルダに振り分ける機能が利用できるサービスもあります。

こうした機能を目的に応じて選び、使い分けることによって、在宅勤務中の複数の社員の間でも効率的にFAXを運用することができるのです。

 

手書き機能

受信したFAXに加筆修正する、確認した旨のチェックを入れる、重要箇所をマーキングするといった使い方をする場合もあるでしょう。

データの状態でFAXを扱うインターネットFAXでも、画面上でそういった加工ができる「手書き機能」が備わっているものがあります。

在宅勤務している自宅にプリンターやスキャナーなどの設備がない場合でも、FAXに追記するために出力したりスキャンしたりする必要がありません。

在宅勤務に限らず、出先などでも便利に活用できる機能です。

 

インターネットFAXの利用方法

在宅勤務でインターネットFAXの利用を始めたいと思った時に、サービスを選ぶ上で押さえておくべき基本的なポイントをご説明しましょう。

 

申し込み

申し込みはインターネットFAXサービス各社のサイトで行います。

サービスによっては、住所確認などのために利用開始まで日数を要するものもありますが、申し込み後すぐに一部機能を利用できるものもありますので、事前に確認しましょう。

また、2019年5月22日の「電気通信事業法の改正」により、申込者の本人確認と拠点確認が義務づけられたため、本人確認書類が必須となりますので用意しておく必要があります。

決済はクレジットカードまたは口座振込に対応しているサービスが多い傾向です。

 

サービスによって選べる電話番号が異なる

インターネットFAXサービス各社で提供しているFAX用番号は、主に「050」から始まるIP電話番号となっており、申し込み時に提示されるリストから選べる場合と、ランダム付与となるため選べない場合があります。

オプションなどによって、050ではなく「東京03」「大阪06」をはじめとした市外局番が選べるサービスもありますので、会社としてインターネットFAXを導入する際には会社の電話番号と揃えるためにこうしたサービスを利用するのもよいでしょう。

また、現在会社で利用している既存のFAX番号を移転できるサービスや、既存のFAX番号に受信したFAXの転送先としてインターネットFAXを設定できるサービスもあります。

会社のFAXそのものをインターネットFAXに移行した上で在宅勤務でも利用するなら前者、一時的な在宅勤務のためにインターネットFAXを利用するなら後者を選択肢とするのがおすすめです。

 

無料トライアルを実施しているサービスがおすすめ

在宅勤務で初めて利用する場合は特に、どのインターネットFAXサービスであれば会社のFAXを自宅でも問題なく運用できるか、不明な部分も多いでしょう。

会社でのFAX送受信と比較して、在宅勤務となった場合に送受信枚数が変化することも考えられますし、在宅勤務においてどのような機能が必要になるのかは使ってみないと分からない部分もあります。

使い勝手や料金体系を吟味するためにも、まずは無料トライアルを実施しているサービスから選ぶことをおすすめします。

 

送受信の方法

それでは、送受信にあたって必要となるデバイスやツールについてご説明しましょう。

送受信方法は基本的に2つのタイプに分けられます。

在宅勤務のために自宅で利用することを想定し、導入できる方法を選択する必要があります。

 

スマホ・PCがあればOK

まずは必要となるデバイスですが、在宅勤務で使うパソコンやスマホを利用できることがほとんどです。

サービスによって動作環境や利用可能端末などが異なりますので、あらかじめ確認しておきましょう。

 

①専用アプリ・専用WebサイトでFAXを送受信するタイプ

FAX送受信時に利用するツールについては、スマホであれば専用のアプリ、パソコンであれば専用のWebサイトを利用するタイプがあります。

それぞれデバイスに合わせて利用することで、より閲覧や操作が快適になりますので、主に利用するデバイスに対応しているインターネットFAXサービスを選ぶとよいでしょう。

 

②Eメールを使ってFAXを送受信するタイプ

アプリやWebサイトを介さず、Eメールを利用して送受信するタイプもあります。

この場合、Eメールに書類を添付する形で送受信を行います。

 

在宅勤務時におすすめのインターネットFAX

それでは、実際に在宅勤務で利用する際におすすめのインターネットFAXサービスを、在宅勤務特有のニーズに応えてくれるポイントを押さえながらご紹介しましょう。

 

03FAX

03FAXは、株式会社グラントンが提供するインターネットFAXサービスです。

専用アプリまたはブラウザで利用可能ですが、元々スマホに特化したインターネットFAXサービスであるため、スマホアプリでの操作性が非常によいことがポイントです。

書類をスマホで撮影して簡単に送信できる「撮影送信」の機能を使えば、スマホのカメラ機能で撮影した書類をきれいな画像に補正して送信することも簡単にできるため、紙原稿を送信する必要があった時に重宝します。

また、代表FAX番号と追加IDのサービスを利用することで、複数人での利用も可能になっている他、番号移転サービスも提供されていますので会社の番号をそのまま利用することもできます(ただし転送できる番号には条件があります)。

番号移転(固定電話ナンバーポータビリティ)について

料金体系としては、受信は枚数無制限で無料、送信は月額1,000円(税抜)の「使い放題500」オプションを利用することで毎月500枚までが定額で利用できます。

また、「0円スタートプラン」で申し込むと、利用開始から最大30日間は無料で利用することができます。

実際に送受信する枚数の見込みや、先の予定が立たない在宅勤務であっても安心して利用できるサービス内容でありながら、在宅勤務に必要な機能が揃ったインターネットFAXサービスであるといえるでしょう。

 

>> 03FAXについて詳しくはこちら <<

03fax

eFAX

eFaxは、現在、1,100万人以上の会員にEメールでのFAXサービスを提供する、世界でも最大級のインターネットFAXサービスです。

30日間の無料トライアルが可能で、送受信がそれぞれ月150枚まで無料となっていますので、これに収まる枚数での利用を予定しているのであれば安心して利用できます。

また、Eメールでの利用をベースにしているため、デバイスを選ばず利用しやすいサービスであるといえます。

在宅勤務の場合にあると嬉しい30日間の無料トライアルや、最大5つのメールアドレスで同時受信できるサービス、Acrobat Readerアプリを利用した手書き機能にも対応しています。

番号移転サービスは提供されていませんが、国内すべての市外局番に対応しています。

在宅勤務のためにFAX番号を取得したいが、他社では利用できない市外局番を使いたいといった場合は検討するとよいでしょう。

 

まとめ

働き方改革によって徐々に浸透の兆しが見え始め、2020年4月現在では新型コロナウイルスの拡大により導入が急ピッチで進められている在宅勤務ですが、FAXが業務上重要な役割を果たしている会社ほど、導入のハードルは高いといえます。

しかしこの問題は、今ではインターネットFAXサービスによってほぼクリアできているということが、今回の記事によってご理解いただけたかと思います。

会社にとっても社員にとってもメリットの大きい在宅勤務の導入にあたり、ぜひインターネットFAXを活用してみてはいかがでしょうか。